イソトロイン・ロアキュテイン(イソトレチノイン)
イソトロイン・ロアキュテインは、重症ニキビ治療に用いられる内服タイプの治療薬で1982年にアメリカFDAに認可されて以来、欧米を中心に重症ニキビ治療の第一選択薬として広く使用されています。
皮脂分泌の抑制や毛穴詰まりの改善、炎症の軽減など、多角的にニキビの根本原因へアプローチできるのが特長です。
中でも「何をしても治らなかった」と悩む方や、再発を繰り返す重度のニキビにお悩みの方におすすめです。
妊娠中の服用は胎児への影響があるため、治療中は男女ともに確実な避妊が必要です。
日本では未承認薬のため、医師による輸入と処方は可能なため、専門の美容皮膚科で安全に治療を受けることができます。
イソトロインやロアキュテインの主成分は「イソトレチノイン(Isotretinoin)」というビタミンA誘導体(レチノイド)です。
この成分には、皮脂腺の働きを抑え、過剰な皮脂分泌をコントロールする作用があります。
イソトレチノインを含む内服薬には複数の製品名があり、代表的なものが「イソトロイン」「ロアキュテイン(ロアキュタン)」です。
これらはすべて同じ成分のジェネリック医薬品や製造会社の違いによる名称であり、効果や作用機序は基本的に同一です。
国や処方先によって名称が異なるため、混乱しやすいですが、いずれもイソトレチノインを用いたニキビ治療薬として認識して問題ありません。
イソトレチノインは、複数の働きでニキビの根本原因にアプローチできる内服薬です。
特に、他の治療で改善が見られなかった重度のニキビや、繰り返す炎症ニキビに対して効果が高く、世界中で30年以上にわたって使用されています。
主な作用は、「皮脂分泌の抑制」「ターンオーバーの促進」「抗炎症・抗酸化作用」など。
皮脂の過剰分泌や毛穴詰まりといったニキビの原因に多角的に働きかけるため、再発防止も期待できる治療法です。
イソトレチノインには皮脂腺の働きを抑える作用があり、皮脂の分泌を減少させることでニキビの元となる皮脂の過剰分泌を根本から改善します。
皮脂が減ることでアクネ菌の増殖も抑えられ、炎症を引き起こすリスクが下がります。
その反面、治療初期には乾燥が気になることもありますが、保湿ケアを取り入れることで対処が可能です。
イソトレチノインは、肌の新陳代謝(ターンオーバー)を促す作用もあります。
細胞の生まれ変わりがスムーズになることで、毛穴詰まりや古い角質がたまりにくくなり、ニキビの発生を予防できます。
治療の初期には皮むけや一時的な肌荒れが起こることもありますが、数週間で肌が慣れ、徐々に滑らかな肌質へと変化していきます。
イソトレチノインには、皮脂の酸化やアクネ菌による炎症を抑える抗炎症・抗酸化作用があります。
赤く腫れたニキビや、痛みを伴う炎症性のニキビにも有効で、ニキビ跡や赤みの残りにくい治療効果が期待できます。
また、酸化による皮膚ダメージを防ぐことで、肌全体のコンディションも整いやすくなります。
イソトレチノインには、毛穴詰まりの改善や脂性肌の軽減といった副次的な効果もあります。
角質の蓄積を抑えることで毛穴が詰まりにくくなり、肌のざらつきやテカリも改善されやすくなります。
ニキビだけでなく、毛穴の開きやざらつきといった肌悩み全体の改善も期待できる薬として、多くのクリニックで導入されています。
安全かつ効果的に治療を進めるためには、適切な服用量と期間を守ることが重要です。体重や症状に応じて調整されることが多いため、自己判断での増減は避け、医師の指示に従って継続しましょう。
用量 | 1日1〜2カプセル(20〜40mg) |
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服用タイミング | 食事中または食後 |
治療期間 | 1クール16~24週 |
再開の目安 | 次のクールは8週以上空けて再開 |
治療効果の目安 | 効果実感は約4〜6週間後 |
一般的には、1日1〜2カプセル(20〜40mg)を食後に服用します。
脂溶性の薬剤のため、食事と一緒に摂取することで吸収率が高まります。
症状の経過に応じて投与量を増減することもありますが、必ず医師の指示に従って服用してください。
初回の治療は1クールあたり16〜24週間が目安です。
経過を見ながら治療を終了し、必要に応じて8週間以上の間隔を空けて2クール目を再開する場合もあります。
また、累積投与量(体重1kgあたり120mg以上)が再発防止の一つの目安とされており、医師がそれを考慮して治療計画を立てることもあります。
服用開始から1〜2週間の間に一時的に症状が悪化することがあります。
これは、皮脂分泌の変化やターンオーバーの促進によって起こる「好転反応」と呼ばれるもので、多くの場合は4〜6週間ほどで落ち着いてきます。
イソトレチノインは、皮脂を作り出す皮脂腺自体を縮小させる唯一の内服薬です。
他の外用薬や抗生剤は皮脂の表面的なコントロールにとどまる一方、イソトレチノインは皮脂の「発生源」そのものに働きかけるため、根本的な改善が期待できます。
この作用により、皮脂の分泌量が大幅に減少し、ニキビができにくい肌状態へと導きます。
炎症性ニキビ、膿を伴うニキビ、白ニキビ、黒ニキビ、さらには体にできるニキビまで、幅広いニキビのタイプに効果を発揮します。
特定の部位や原因に限らず、複合的な要因が絡む難治性のニキビにも対応できるため、治療の選択肢が限られている方にも適しています。
保険診療で処方される抗生剤や外用薬を長期間使用しても改善が見られなかった方が、イソトレチノインの服用で劇的な変化を実感するケースは多くあります。肌の状態や体質に左右されにくく、「もう治らないかも」と悩んでいた方が笑顔を取り戻すきっかけとなることも少なくありません。
イソトレチノインは、治療後も再発しにくい肌状態を維持できる点が大きな魅力です。
特に、体重1kgあたり120mg以上の累積投与量を満たすことで、再発率が約30%まで抑えられると報告されています。
たとえば体重60kgの方が、1日30mg(0.5mg/kg)で服用を継続した場合、目標となる累積投与量に到達するまでに約8ヵ月かかります。個人差はありますが、一定量をしっかり服用することが、長期的な肌改善につながるとされています。
イソトレチノインは高い効果を期待できる一方で、服用管理を慎重に行う必要がある薬です。池袋フェミークリニックでは、副作用のリスクを最小限に抑えながら、効果的な治療が行えるよう、万全のサポート体制を整えています。
イソトレチノインの服用中は、肝機能や脂質の変動などを確認するための血液検査が欠かせません。
池袋フェミークリニックでは、治療前・1ヶ月後・3ヶ月後の検査を推奨し、安全に治療を続けられるようモニタリング体制を整えています。
まれにAST・ALT、CK、血算、脂質(TC、HDL、LDL、TG)などに変化が見られるため、段階的に確認しながら治療を進めます。
イソトレチノインはすべての方に処方できる薬ではありません。
池袋フェミークリニックでは、服用前に医師が丁寧に診察を行い、体質・既往歴・現在の健康状態をもとに処方の可否を判断します。
とくに妊娠の可能性がある方や、持病がある方には慎重な対応が求められるため、安全を最優先にした判断を徹底しています。
服用中に起こりうる副作用や注意点については、事前に医師から丁寧に説明を行います。
妊娠のリスクや乾燥・肝機能への影響など、気になる点はどんなことでもご質問ください。納得・安心して治療を始められるよう、不安を残さないカウンセリングを心がけています。
服用中に乾燥や倦怠感、吐き気などの体調変化が見られた場合は、医師が症状に応じて柔軟に対応いたします。
たとえば、内服量の調整や一時的な服用中止、必要に応じた血液検査の追加実施などを行い、安全に治療を続けられるようサポートします。
不安な症状があれば、通院予定を早める・相談だけの受診も対応しておりますのでどんなことでもお気軽にご相談ください。
イソトレチノインは高い治療効果が期待される一方で、副作用のリスクにも注意が必要です。安全に治療を進めるため、池袋フェミークリニックでは以下の流れで丁寧にご案内しています。
Step1 初診・カウンセリング
まずは医師がニキビの状態を診察し、イソトレチノインの適応であるかを判断します。
これまでの治療歴や現在の肌の状態、体調などを詳しくお伺いしたうえで、治療方針を一緒に考えていきます。
不安な点があれば、どんなことでも遠慮なくご相談ください。
Step2 血液検査
イソトレチノインの適応と医師が判断し、治療をご希望された方には、服用前に血液検査を実施します。
肝機能や脂質代謝などのリスクを確認し、安全に内服を始められるかを見極めるための検査です。
検査項目は、血算(赤血球・白血球・血小板)、肝機能、腎機能、CK(クレアチニンキナーゼ)、中性脂肪、コレステロールなど。
結果に問題がなければ、治療をスタートできます。 ※血液検査は別途、有料になります。
Step3 リスク・副作用の説明
治療前には、妊娠リスク・肝機能障害・乾燥などの副作用について丁寧にご説明いたします。服用中に気をつけるべき点(日焼け対策や保湿ケアなど)も含めて、安心して治療に臨めるよう一つひとつわかりやすくお伝えします。
Step4 用法・用量の説明
服用は原則として、1日1回・食後に20mg(1カプセル)から開始します。肌の状態や経過によって、必要に応じて医師が用量を調整します。効果をしっかり引き出すためにも、指示された方法を守って服用を続けることが大切です。
Step5 経過観察・血液検査の定期実施
内服開始後は、1ヶ月後に再度血液検査を行い、その後も定期的に診察と検査を実施します。体調や肌の状態、副作用の有無を確認しながら、必要に応じて用量の調整を行い、安全に治療を継続できるようサポートいたします。
※血液検査は別途、有料になります。
Step6 内服終了後のフォローアップ
内服終了後も、肌の状態やニキビの再発状況を確認するためのフォローアップを行っています。効果の持続や生活習慣へのアドバイスなども含め、長期的な肌改善につなげるサポートを心がけています。
イソトレチノインは高い治療効果がある反面、副作用や服用上の注意点も多く、慎重な管理が必要です。
イソトレチノインには強い催奇形性(胎児に重大な障害を引き起こす作用)があるため、服用中や一定期間は絶対に妊娠してはいけません。短期間の服用や少量であっても、先天異常、流産、死産などの深刻なリスクが報告されています。
そのため、以下の避妊期間を必ず守っていただいています。
女性:服用中および服用終了後3ヶ月の避妊が必要。
男性:服用中および服用終了後1ヶ月間は、パートナーを妊娠させないよう確実な避妊が必要。
授乳中の方への処方不可(母乳を通じて乳児へ影響する可能性があります)
服用中に妊娠が発覚した場合は、すぐに服用を中止し、速やかに医師へご相談ください。
服用中および終了後6ヶ月間は献血を避けてください。血液製剤が妊婦に使われた場合、胎児に影響を及ぼす可能性があります。
また、紫外線に敏感になるため日焼け対策も必須です。
年齢・性別 | 20代 女性 |
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施術名 | イソトロイン6ヶ月服用 |
リスク・副作用 | 粘膜の乾燥症状(唇・鼻の乾燥、ドライアイなど)鼻血や頭痛が見られる場合があります。 |
※初診料・カウンセリング料・再診料は無料です。
※表示価格はすべて税込みです。
(10㎎)1カプセル | ¥660 |
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10mg30カプセル(1ヶ月分) | ¥19,800 |
治療コース契約者限定10mg 30カプセル (1ヶ月分) | ¥16,500 |
Q.
服用時に気を付けることはありますか?
A.
乾燥や紫外線に敏感になるため、保湿と日焼け対策が必須です。また、妊娠・授乳・献血は禁止されています。
Q.
イソトロイン・ロアキュテイン(イソトレチノイン)の個人での輸入は可能ですか?
A.
個人輸入は法律で禁止されています。必ず医療機関を通じて処方を受けてください。
Q.
効果が出てきたので自己判断で服用を止めても大丈夫ですか?
A.
自己判断で中止せず、医師の指示に従って継続してください。十分な累積投与量が再発予防につながります。
Q.
効果はどのくらいで出てきますか?
A.
4〜6週間ほどで効果を実感する方が多いですが、個人差があります。
Q.
服用中に他の治療は受けられますか?
A.
治療内容によります。受けたい施術がある場合は、事前にご相談ください。
Q.
未成年でもイソトロイン・ロアキュテイン(イソトレチノイン)治療を受けられますか?
A.
成長期にある方には処方できない場合があります。15歳未満は処方不可、18歳未満は保護者の同席が必要です。
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